2020年12月5日、全道主要書店で発売!

 

日々雑志記(にちにちざっしき)なんか変だな

長沼修/著
太田保子/装画
塩谷淹衣/挿絵

本体1,500円+税
新書判上製
237ページ
ISBN 978-4-906740-45-1 C0095

半生を振り返り、今にモノ申す。

HBC北海道放送の人気ドラマ枠〈東芝日曜劇場〉のディレクターとして活躍し、HBC北海道放送社長や札幌ドーム社長を務めた著者が、北海道新聞の名物コラム「朝の食卓」連載を中心に日々の想いをつづった最新エッセイ集。幼い日の記憶から、是枝裕和監督や倉本聰さんなど多くの人との出会い、テレビドラマ制作に夢中だった頃の思い出、札幌ドーム社長時代のエピソード、そして日々感じる違和感を、ユーモアを交えながら率直に綴ります。

前書きなど

子供の頃の思い出や薫陶を受けた人のこと、また音楽やスポーツの感動など、私がリアルに実感し、心から納得した事柄だけを書いたつもりだ。その一方で最近、社会や政治や健康や、その他の身の回りの出来事について、何かしら割り切れず違和感を覚えることも増えている。(中略)そんな思いを「なんか変だな」というタイトルに込めた。(「あとがき」より)

目次

第一章[生]

一、セピア色の記憶
 ゴンチャレンコと走る/梨の実ひとつ/ああピーコ/万年青の春/コーラ初体験/ビニールとの出会い
二、「あの世」と「この世」
 心臓が止まった/ヘソに感謝/あんた神様かい?/クシャミ二回!!/愛おしいカプセル/「あの世」と「この世」/雪虫が飛ぶ

第二章[人]

一、人に学ぶ
 すしを握る/福八会談/知里先生の豆本/恩師の戒め/日本一のコレクション/常の心/緑の血/母の教え
二、先人たちのこと
 先祖調べ/馬いらず/日々雑志記/西郷隆盛の謎の手紙/許されざる者

第三章[楽]

一、札幌ドームの裏側で
 ドームにUFO?/動くグラウンド、世界に衝撃/招かれざる客/お風呂の椅子の忘れ物/進化するドーム/近藤選手のビールかけ/さようなら札幌ドーム/なんか変だな/新球場の未来
二、ゴルフ余話
 オーガスタの靴/夢のイーグル/本物のアスリート/開眼/タイガー復活

第四章[芸]

一、楽興の時
 老人、ジャズに挑戦/今日はジャズの日/命がけの指揮/タンゴ札幌/ヴィットさんの演奏会/「タンゴ札幌」hitaruに響く/コンサートマスターの涙/音楽と私
二、創る
 是枝監督と「聖夜」/万引き家族/守分さんと大滝さん/森のお菓子/森の忘れもの/盗まれたシノプシス/密航してきたインディアン/笠さんの色紙/「野ばら」を探して/富良野にて

第五章[思]

一、近ごろ思うこと
 覗かれる香典/IT時代の恐怖/厚真の地震に思う/冷凍人間の石器/平頂山で見た骸骨/果物禁煙法/さよなら平成/「幸せ」って何だろう/桜を見る会
二、コロナの彼方へ
 デ・ニーロのように/彗星接近/コロナの行方/キャバクラの娘/「BARかまえ」の人々/ガーベラの花二輪

著者プロフィール

長沼 修(ながぬま・おさむ)
1943年(昭和18)札幌市出身。札幌西高校、北海道大学農学部卒業。大学時代は北大交響楽団に所属し、コントラバスを担当。67年HBC北海道放送入社、テレビの制作現場で百本以上のドラマやドキュメンタリー、音楽番組などの制作に演出、プロデューサーなどとして携わる。87年「童は見たり」が文化庁芸術祭テレビドキュメンタリー部門で最高賞の芸術作品賞受賞、91年「サハリンの薔薇」がテレビドラマ部門の芸術作品賞受賞。2000年北海道放送社長、09年同社会長を経て、10年株式会社札幌ドーム社長、17年退職。現在、北海道民放クラブ会長、裏千家淡交会札幌連合会長、株式会社ラファロ代表取締役を務める。日本ペンクラブ会員。著書に『北のドラマづくり半世紀』(北海道新聞社)など。