全店写真掲載で、青春の日々が甦る!
さっぽろ喫茶店グラフィティー
和田由美/著
1,200円+税
四六判ソフトカバー
152ページ(うち、カラー口絵8ページ)
ISBN 978-4-900541-63-4 C0095
あの頃、君は若かった。
懐かしい学生街の喫茶店から音楽喫茶まで、70~80年代を中心に著者の独断でセレクト
あとがきより
本書は、朝日新聞北海道版の夕刊紙面で、2003年9月2日から2005年5月25日にわたって連載された原稿に、加筆・訂正を加えたもので、単行本化にあたって新たにコラムを書き下ろし、インタビューと対談を付け加えている。
私はこれまでにも、亀の子タワシやミルキーなど時代の記憶を辿る”モノ語り”や、四季折々の食材にまつわる想い出を綴ったエッセイなど、様々な新聞連載を手掛けてきた。ある時、新しい連載の企画を考えることになり、今度は何か違ったジャンルに挑戦してみたいと思っていたところ、私より若い世代の人たちが、札幌の古い喫茶店について知りたいという。1970年以前のことであれば、故・和田義雄さんの著書『札幌喫茶界昭和史』に詳しいのだが、それ以降をまとめたものは皆無だったので、私に書いて欲しいというのだ。最初は唐突な話だと思った。けれど、かつてタウン情報誌『ステージガイド札幌』の編集長をしていた上に、70~80年代に渡って『札幌青春街図』というタウンガイドを4回発行したこともあり、普通の人よりはこの街の喫茶店に詳しいことに気づいた。”喫茶店史”は無理だとしても、グラフィティー(落書き)というスタイルならば、70年代以降の空白の時代を多少は埋めることが出来るかもしれない。そう思うに至ったのである。(以下略)
▲▼カラー口絵
▼本文
目次
口絵(カラー8頁)
・喫茶店スクラップ帖…懐かしい写真と最新の撮り下ろし写真で、喫茶店の魅力をカラー展開。
1.学生街の喫茶店
ミルク/タマキ/ドルフィン/ふれっぷ舘/Keef
・ちょっと一服1
熱気に溢れていた、あの頃の学生街
2.時代をリードした音楽喫茶
JAMAICA/B♭/act:/BOSSA/AGIT/神経質な鶏/バナナボート/ウイーン
・ちょっと一服2
細く長く愛された、クラシック喫茶
3.異人たち―出会いの場
ELEVEN/北地蔵/のあ/どッコ/佛蘭西市場/唯我独尊/アイス・ドアー
・ちょっと一服3
全国に先駆けた、タウン情報誌事始
4.カフェへの変貌――フード編
さえら/ZAZI/TOMATO MOON/櫻月(サクラムーン)/カフェ・エッシャー
・ちょっと一服4
我が愛しのナポリタン
5.カフェへの変貌――インテリア編
ロマンツアー/VIDERO/倫敦館/CATCH・BOX/テルサラサート/円山茶寮/ホールステアーズカフェ/森彦
・ちょっと一服5
紹介できず心残りな、喫茶店エトセトラ
6.古き良き時代の喫茶店
千秋庵喫茶部/西林/コージーコーナー/桃山/ブルーシャトー
・ちょっと一服6
喫茶店史遺した、真の風俗史家
7.ビジネス街の喫茶店
ポールスター/うら/ベルン/シャノアール/つむぎ/るふらん/ロックフォールカフェ
・ちょっと一服7
札幌初のコーヒーは、明治期開店の有合亭
8.自家焙煎のパイオニアたち
可否茶館大通店/可否茶館倶楽部/蔵人/和田珈琲店/カフェ・ランバン/斎藤珈琲/麻生茶房/菊地珈琲/円山坂下宮越屋珈琲本店/カフェ・ド・ノール/basic
・ちょっと一服8
自家焙煎の先達とその継承者たち
9.アフター・アワーズ
・インタビュー [今映人]……独自のスタイル生み出す、喫茶店設計の達人
・対談 [藤堂志津子×和田由美]……私たち“喫茶店世代”
著者プロフィール
和田由美(わだ・ゆみ)
1949年北海道小樽市生まれ。藤女子短期大学英文科卒業。タウン誌「ステージガイド札幌」編集長を経て、ベストセラー『さっぽろ青春街図』を編集者として世に送り出す。1988年、亜璃西社を設立して代表取締役社長に。その傍ら、各紙誌に連載を持つエッセイストとしても活躍。著書に『北海道 究極の食材めぐり』(JTBパブリッシング)、『こだわりのロングセラー』(共同文化社)、『日曜日のカレー』『さっぽろ喫茶店グラフィティー』『さっぽろ酒場グラフィティー』(以上、亜璃西社)など。