2019年8月2日、書店発売!
瑠美子、君がいたから――二人で歩んだ人生ノート
高井 保秀/著
本体1,500円+税
四六判並製
348ページ
ISBN 978-4-906740-38-3 C0095
最愛の人との出会いから看取りまでを綴った、亡き妻へのレクイエム
あとがきより
がん性髄膜炎の診断を受けてからの生存期間は、中央値で三か月余と言われています。
妻の場合は入院二か月半が過ぎた時に、その診断から一年が経っていました。(中略)また、がん性髄膜炎の症状の進行をインターネットで調べましたが、情報が少なく詳しいことが分かりません。患者や患者の家族が知りたい、「病状はどのように進行していくのか」ということが分からず、手探り状態の看病が続きました。(中略)こうして、「妻のがん性髄膜炎の症状の進行を記録に残せば、誰かの役に立つのではないか」と考えるようになったことが、この本を執筆した動機です。
目次
序 章
緩和ケア病棟での闘病──ハロウィンの飾りつけ
吸引
第一章 出会い
二人の出会い
結婚
札幌での新婚生活
東京での新しい生活
大阪での生活
第二章 ケ ン
ロサンゼルスへの赴任
ケンとの出会い
瑠美子のロス生活
日本への帰国
日本での生活始まる
手賀沼のケン
第三章 発 病
レントゲン写真の影─2013年6月
手術始まる─2014年2月
がんと向き合う─2014年2月から2016年8月
がん性髄膜炎の進行─2016年9月から12月
髄液の検査入院─2016年12月から2017年3月
自宅での看病(一)─2017年3月から5月
自宅での看病(二)─2017年5月
第四章 闘 病
五本松公園の散歩─2017年6月
緩和ケア病棟への入院
緩和ケア病棟での看病
朋有り、遠方より来る
瑠美子との会話
新たな決意
第五章 病 室
後ろ髪をひかれる思い
入院費用の請求書
入院百日目の病室で
出勤の日の出来事
柔軟体操の効果
瑠美子の人柄
二人だけのクリスマス─2017年12月
第六章 想 い
入院して百八十日目─2018年1月中旬
瑠美子への想いと瑠美子の想い
入院二百日目にして思うこと─2018年2月
早朝の緩和ケア病棟
一般病棟への扉
緩和ケア病棟からの退院
第七章 別 れ
瑠美子からの感謝の会(一)─2018年6月
瑠美子からの感謝の会(二)
瑠美子からの感謝の会(三)
北海道への旅
グルッペの文集
終 章
お墓参り
あとがき
著者プロフィール
高井保秀(たかい・やすひで)
1952年大阪府岸和田市生まれ。岸和田高校、北海道大学水産学部卒業。食品輸入商社で国内営業・人事畑を長く経験する。四十四歳の時に、米国ロサンゼルスにある食品スーパーマーケットの経営を四年余り担当。帰国後は外食事業部、総務人事部などを管掌したのち取締役に就任。妻のがん発病を機に六十一歳で取締役を退任し、闘病生活を二人で歩む。知人の要請で、医療機器の研究開発の会社に常勤監査役として招かれ、非常勤監査役として現在に至る。